イラスト制作のために買ったペンタブレット、動画作成用に導入した液晶タブレット、専門学校で使ったWacomのIntuos。デジタル絵描きの需要拡大で家庭にも入るようになった機材ですが、機種の世代交代が早く、古いモデルが押し入れに眠っているケースが多いアイテムです。データが残る可能性もあり処分ルートに迷います。本記事でペンタブ・液タブの処分を整理します。
ペンタブ・液タブの主なタイプ
市販されているタブレット系デバイスは、大きく次のように分かれます。
- 板タブ(板型ペンタブレット):画面のないタブレット。PCの外部入力デバイス。Wacom Intuos・Bamboo等
- 液タブ(液晶タブレット):画面付きタブレット。ペンで直接画面上に描画。Wacom Cintiq・Kamvas等
- iPad・iPad Pro(Apple Pencil対応):汎用タブレット
- Wacom MobileStudio Pro・Cintiq Companion:Windows OS内蔵のスタンドアロン型液タブ
- Xencelabs Pen Display:新興ブランドの液タブ
- XPPen・HUION:中国メーカーの安価な液タブ・板タブ
- Wacom Cintiq Pro シリーズ:プロ向け大画面液タブ
- Microsoft Surface Pro:ペン対応のWindows タブレット
処分ルート
ペンタブ・液タブは電子機器で、家電リサイクル法対象外のため次のルートで処分できます。
- 小型家電回収ボックス:板タブや小型液タブ(13インチ以下)は投入口を通る場合が多い
- 不燃ごみ:指定袋に入るサイズ
- 粗大ごみ:大型液タブ(24〜32インチ)
- 家電量販店の回収:ヨドバシ・ビックカメラ等の小型家電回収
- 専門買取店:ワコム製品は中古市場が特に活発
- フリマ・オークション:世代を問わず取引される
- ジモティー:地元でイラストを始める層に需要
- PCリサイクル(メーカー引き取り):一部モバイルスタジオモデル
処分前のデータ消去
ペンタブ・液タブには通常、内部ストレージがなく個人情報が保存されないので、板タブ・単純な液タブなら特別なデータ消去は不要です。ただし次のタイプは注意が必要です。
- Wacom MobileStudio Pro・Cintiq Companion:Windows OS内蔵。HDD/SSDのデータ消去が必要
- iPad・iPad Pro:iCloudサインアウト、工場出荷時リセット
- Microsoft Surface:Windowsのリセット
- ペンの内部設定:多くのモデルは設定なし。心配なら電池を抜く
- ドライバー設定はPC側:本体には残らない
- Wi-Fi機能付きモデル:ネットワーク設定を消去
板タブと通常の液タブ(Cintiq Pro等)はデータ消去の心配はありませんが、OSを内蔵するモバイルスタジオ系はPC同等の消去手順が必要です。詳しくは既存記事「タブレット」「ノートパソコン」も参考にしてください。
処分前の準備
- 電源プラグ・ケーブル類を外す:USB・HDMI・電源
- ペンの電池を抜く:単4・ボタン電池モデルの場合
- 付属品まとめ:ACアダプター・スタンド・グローブ・替え芯
- ブランドタグ・型番確認:モデル特定に必要
- 取扱説明書・保証書:査定・売却時に必要
- 元箱の確認:あれば付属
- 画面の状態を写真記録:傷・ドット抜けの明示
Wacom製品の中古市場
Wacom(ワコム)は世界的な業界標準ブランドで、中古市場で最も活発に取引されています。
- Wacom Intuos Pro(板タブ):中古1〜3万円。世代によって差
- Wacom Intuos Small/Medium:中古3,000〜1万円
- Wacom Cintiq 16/22:中古3〜8万円
- Wacom Cintiq Pro 24/32:中古10〜30万円
- Wacom MobileStudio Pro:中古10〜25万円
- 旧型(Bamboo・Graphire):中古1,000〜3,000円
ワコム製品は替え芯・スタンド・元箱・専用ペンが揃っていると査定額が大きく上がります。特にプロ向けCintiq Pro・MobileStudio Proは新品価格が20〜50万円するため、中古でも数万円〜で取引されます。
売却・譲渡の選択肢
- フリマアプリ:メルカリ・ヤフオク。動作品・付属品完備なら高値
- PC・家電買取専門店:ソフマップ・じゃんぱら・BUYMORE等
- ハードオフ・ブックオフ:家電コーナー
- Wacom Refurbished(一部地域):ワコム認定リファービッシュプログラム
- ジモティー:地元でイラスト・デザインを学ぶ人向け
- 専門学校・美術学校:予備機材として
- デザイン系学生への譲渡:SNSでの譲渡先も
液タブ大型モデルの処分
24インチ以上の大型液タブ(Cintiq Pro 24/32、Wacom MobileStudio Proなど)は、粗大ごみ扱いになります。処分手順は次のとおり。
- 粗大ごみ申請:自治体の粗大ごみ受付センターで「液晶タブレット」または「ディスプレイ」として
- 料金の目安:500〜1,500円
- PCリサイクル法対象外:PC本体と違い、PCリサイクル法は適用されない
- 家電量販店の下取り:新機種購入と同時に古い機種を引き取ってもらう
- 不用品回収業者:単品5,000〜1万円
- 設置台・スタンドは別:Wacomのフレックスアームは金属回収
iPad・Surfaceの処分
Apple Pencil対応のiPad、Surface Pen対応のSurface Proも、絵描き用途で使われることがあります。処分ルートは通常のタブレット・PCと同じです。
- iPad:既存記事「タブレット」を参照。Apple公式回収・Apple Trade In・小型家電回収
- Surface Pro:既存記事「ノートパソコン」または「タブレット」を参照。PCリサイクル対象
- Apple Pencil/Surface Pen:本体と一緒に、または単独で小型家電回収
- データ消去:iCloud・Microsoftアカウントからサインアウト、工場出荷時リセット
類似ジャンルとの違い
- ペンタブレット・液タブ:本記事で解説
- タブレット(iPad等):既存記事「タブレット」を参照
- ノートパソコン:既存記事「ノートパソコン」を参照
- PCモニター・ディスプレイ:既存記事「PCモニター」を参照
- スキャナー・複合機:既存記事「プリンター」を参照
- キーボード・マウス:既存記事「ゲーミングキーボード」「ゲーミングマウス」を参照
- 3Dプリンター:既存記事「3Dプリンター」を参照
よくある質問
Q. Wacom Intuosの5年前のモデル、まだ動きますがドライバーが最新OSに対応していません。売れますか?
Wacom Intuos Pro・Cintiq Proなどのプロ向けモデルは、5〜10年前のモデルでも中古市場で需要があります。ドライバー対応OSは新品時のスペックであり、多くの機種で「レガシードライバー」がWacom公式サイトからダウンロードできます。フリマアプリで出品する場合は「対応OS:Windows 10/Mac OS High Sierraまで」等と具体的に記載してください。動作品なら5,000〜1万円台で取引されるケースがあります。旧OSで使用したいユーザー・エミュレーター使用者の需要があります。
Q. 液タブに描いていたイラストデータ、本体側に残っている可能性はありますか?
通常の液タブ(Wacom Cintiq・Pro Xシリーズ等)は「PCの外部モニター+ペン入力」の役割で、イラストデータはPC側のストレージに保存されます。液タブ本体にはデータが残りません。ただし、Wacom MobileStudio Pro・Cintiq Companion・iPad・Surface ProなどOS内蔵タイプは本体にデータが残るため、必ず初期化してから処分してください。「液タブ」と表記されていても、OS内蔵かどうかで扱いが違うので、モデル名を確認してから処分ルートを決めるのが安全です。
処分のポイント
ペンタブレット・液タブは小型家電に分類され、13インチ以下の板タブ・液タブは小型家電回収ボックスに投入できます。24インチ以上の大型液タブは粗大ごみで数百円〜千円台。Wacom・Xencelabs・XPPen・HUIONなどのブランド品は中古市場が特に活発なので、動作品ならフリマアプリ・専門買取店での売却が実用的。特にWacom Cintiq Pro・MobileStudio Pro等プロ向けモデルは中古でも数万円〜で取引されます。データ消去は通常の板タブ・液タブでは不要ですが、MobileStudio Pro・iPad・Surface ProなどOS内蔵モデルはPCと同等の初期化が必要です。タブレット・ノートパソコン・PCモニターは別記事で扱っていますので、デジタル機器を一式片付ける際にはあわせてご確認ください。
※ 分別区分・粗大ごみ料金は自治体によって異なります。OS内蔵モデルは必ずデータ消去してから処分してください。

